受注生産型製造業での経営者が一番頭を抱えている問題は利益確保です。
受注生産の場合、お客様の要求仕様をとり得れるため、大なり小なり設計部門と仕様の打合せが発生し、その仕様に基づいて見積書を出し、その出した見積金額で受注が決定してしまうことにあります。問題は見積もり金額を何を基準に作成しているかにあります。殆どの場合この基準が勘や経験に基づいている為、見積もりの精度が極めて低くなり、実際に生産した後にならないと利益が出ているか、いないのかがわからないことです。
この仕組みを設計・製造工程を含めて確立するのは大変困難なことです。その解決の糸口になるのがM-BOM構築ということになります。見積もり金額の算定基準の精度向上は受注生産型製造業の経営者にとって一番の課題ですが、その成果を得るためには改革を進めた最終のフェーズで効果が現れることになります。M-BOM構築の効果を他に解説した後に明らかにしていきたいと思います。