M-BOM、M-BOMと盛んに言っておいて、今更古いでは読者が混乱する。このようなお叱りを受けるのは当然だと思います。申し訳ないことだと思いますが、最近お客様を回っていて正直な感想です。
ところが私の言っていることの本質が変わったのではありません。M-BOMは依然として大切なのですが、M-BOMとの表現が、お客様をミスリードしてしまいかねない危惧を感じるようになったということです。
その危惧とは?
一つに、M-BOMとの表現はBOMの一種と捉えられがちでE-BOMとの差があまりなく簡単にM-BOMが作れるイメージを持たれてしまうことが挙げられます。M-BOMは設計のE-BOMの情報から生成するのは間違いありませんが、そこのは大きな違いがあり、またM-BOM作成には大変な労力がかかります。BOMとの表現を使うとこの点に誤解を招いてしまう傾向があります。
二点目には、工場のTOPからM-BOMを作りなさい。と言って指示が出たり、M-BOMを作ることが目的化してしまうことです。M-BOMを作ることは重要ですが、目的ではありませんし、M-BOMを作ることはそんなに簡単ではありません。
なら、どうしたらよいのでしょうか?
M-BOMとは工場全体が一番効率よく操業させる為のツールです。ですからM-BOM内のデータは常に更新され精度を上げていって工場の効率も上がっていくものなのです。ですから工場の効率を上げるためにどんな基準・ルールが一番良いのか?それを見つけるために何を管理し、データを収集したら良いのかをしっかり検討していかないとM-BOMはできません。誰かに作りなさいと言って出来るものではないと考えられます。
これからもM-BOMという言葉は使いますが、是非この意味は理解しておいて欲しいものです。
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